BEAST POLICE
「組長の為に、自分の意志で勝手に俺を殺しに来たか…人望があるねぇ、鬼首は」

嘲笑うように言う巽。

サングラスを外したその眼が、男達を威圧する。

「俺を殺して取調室じゃあそう証言しろって言われた鉄砲玉か?てめぇら…ムショから出て来る頃にゃあ幹部待遇かよ。古臭ぇ手段だな」

「知った口きいてんじゃねぇぞコルァ!」

男達は手にした凶器を振り上げ、次々に襲い掛かってくる!

鉄パイプに金属バット。

一発でも頭に当てればこっちのものだ。

こんなもので頭部を強打されて生きていられる人間はいない。

最悪即死。

死ななくても、昏倒すればそのまま連れ去り、凄惨なリンチで顔が原形を留めないくらい痛めつけ、海にでも沈めてしまえばいい。

如何に犯罪者に恐れられる『野獣』とて、同じ人間なのだ。

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