濡髪
わたしはハルカ。






「17歳はね、他の歳とは違うの。」




「だってね、わかる?とにかくブランドなのよ。」





そう言ってストローを咥え目の前の細長いグラスにつがれているアイスティーを飲む。





17歳。




17歳というのは、特別である。





『まだ17年しか生きてないクソガキ』




そう思うのなら話は通じない。





わかる人にはわかるのであろう、この17歳の若さを備えつつ確かに大人になっているというこの魅力が。



それはもう、1年経ってしまうだけで別物なのである。




効果が効くのは、もちろん男だけなのだけれど。





わたしは目の前の大学生に向かって続けた。


「JKってたった3年だけの物だけど、それぞれ味が違うんだよ?」




「ふっお前ってほんとに高校生なの?」

顎をついて笑う。


彼は所謂、わたしのセックスフレンドである。


まだ都内の大学に通う21歳の男で、よく笑うし割と普通の人だ。

セックスの前にはお風呂に入るし、プレイもノーマル。




JKが好きなようで、スラッとした足が好みのようだ。


最近Twitterで仲良くなり、会う事になってファミレスに来ていた。






もちろん、金なんて払う気はない。








「でもさ、俺言葉にはできないけど。17歳の女の子にはなんか、なんとも言えないエロさがあるよね。」


男は灰皿からクールのメンソールを指に挟む。

煙草、慣れていないんだろうな。


ほらふかしてるだけじゃん。





「今日はどうする?」
わたしはさっさと予定を立てようとする。


こんなところでダサい大学生と長々と時間を潰してられる程わたしは暇じゃない。



さっさとヤって帰そう。




「えーなんか食べなくていいの?奢るから食べなよ。ゆっくりしよ?」



あーーーー腹立つ。



なに?あんたなんかと飯食ったってうまいもんも栄養として摂取する行為に留まるだけよ


めんどくさい




別にこの男がすごくブスだからイライラするわけではなく、服のセンスがおかしいというわけでもない。


わたしは大学生という枠が好きではないのだ。差別しているのだ。
最近大人になったばかりだからって興味や好奇心の落ち着きの無さ。



まだ板につかない自分のスタンスやセックスのスタイル。



全部触り方も使い方もわからない。


不安な手つきで興味も引っ掻き回す。







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