LIARS-1seasonー
「…………。」
悲しみに歪む彼の顔を、見ていられなかった。
到堪れなくなって、不自然に彼から窓の外へと視線を動かす。
夜の街に変わろうとするダウンタウンからは、溢れんばかりの人の群れが、盛んに歩き交わしている。
「…………ジャス。」
随分優しいその声に、思わず彼へと視線を戻した。
「…………。」
「俺は、今は何も聞かないと言った。
その言葉に、嘘はねぇ。
だがな、ジャス。」
珍しく多く喋る彼を、まじまじと見る。
ここで一旦言葉を切った彼は、狂気を宿した目で、再び口を開いた。
「ソレがお前を苦しめてるんだとしたら、俺は、そいつを殺す。」
何の迷いもなく言い切った彼のレッドアイは、何となく、色深さが増してる。
「……して。」
「ん?」
「どうして、私に優しくするの?
こんな、どこの誰かも分からないような女なんて、邪魔なだけでしょっ!?」
こんなに大きな声を出したのは、何年ぶりだろう。
最後は、半ばやけくそだった。
「ジャス。」