seasons.(シーズンズ)【完】
「ごめんなさい。あたしのために……」

「こんなの平気だよ。それより早く体育館戻らな、」

「何をしているザマスか、アナタ方!」


冬香のセリフを遮ったのは、喋り方でご察しの通りザマス。

何もこの最悪なタイミングで現れなくてもいいじゃないのよ!


「何か大きな音がすると思えば……芳賀サン、これはアナタがやったザマスか?」


早速傷んだ扉やポールを発見されてしまった。

それを見るなら、つっかえ棒として使っていた木にも着目しなさいよね。

ザマスはメガネをくいっと上げてから、私に視線を寄越した。


「いや、あの……これは」

「全く、アナタという人はいつも問題ばかり起こして……受験を控えている身とは思えないザマスね。このようなことをされては内申点も保障できないザマスよ」

「…………」


なんで反論できないんだろうあたし。

あたし達は悪くない。悪いのはあの女達。

本当のこと言えばいいのに。

でも証拠がなかった。

この有様を見た人なら真っ先にあたしを疑うのも無理はないだろう。

ザマスは以前からあたしをよく思っていないようだし、口答えしたところで火に油になりかねない。
< 314 / 410 >

この作品をシェア

pagetop