恋に落ちて。






そんなある日の放課後のことである。



その日は、よく晴れた日で、窓から赤い光が教室の中へと差し込んでいた。

開いている窓からは生ぬるい夏の風が吹き込む。

外から運動部の掛け声が聞こえる。




私はというと、教室で黙々と日誌を書いていた。


今日の日直の当番は、私と、今黒板消しをしている彼、山口くん。クラスのムードメーカー的な人で、最近よく話すようになった。




「よし、綺麗になったんじゃね!」




振り返って私に笑いかける山口くんはなんだか無邪気な子供みたいで可愛らしい。




「うん、綺麗!」




私が言うと、彼は軽く制服をほろって私の座る前の席に座って振り返る。





「終わりそうかー?」

「うーん、もう少しかなー…。あ、先に帰ってていいよ!」

「いいやー待ってるー」





なんて言いながら私の書く日誌を見つめる彼。



私は、「そっか」なんて言いながら日誌にペンを走らせる。


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