間違いからはじまる


私は後ろから都築に抱き締められている為、ベッドから出ることも出来ない。流されてこの男とまた関係を持ってしまった後悔にさいなまれている。



本気で抵抗すれば逃げる事も可能だったのに、本能に身を委ねてしまった自分が憎い。



そしてヤツの手はずっと私の肩から腕にかけてを優しく撫でている。情事後の都築ってこんなヤツなのか?



性格はかなり歪んでるくせに情事の後は甘い男だなんて吐き気がする。



「帰る」



「ダメだ」



「離して」



「やだね」



やだねって…子供か!とツッコミ入れたくなったのを抑えた所に都築からのキス。



うなじに唇が触れ何度も何度も繰り返される。手はいつの間にか胸に回り優しく動き始めた。



「ちょ、…やめ…あっ」



「お前がなんと言おうと、もう離さねーよ」



性格は未だに許せないが都築との体の相性はかなりよいと思う。このまま流されてみるのもいいかもしれないと愛撫を受けながら考える。



結局、私もただの安っぽい女だったのだ。
体から始まる。それもいいじゃないか。



FIN


< 14 / 14 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:61

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

ソフレしかいらない

総文字数/6,228

恋愛(オフィスラブ)19ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
男女の行為に嫌悪感を持つ私。 そして私が選択したものはソフレ。 温もりが欲しい時に側にいて くれればそれで十分だから。 志田希未(しだのぞみ)31才 × 神崎克哉(かんざきかつや)28才
パラサイト・ラブ

総文字数/10,662

恋愛(純愛)34ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
私は若い男の肉体に寄生している。 そして彼は私の財力に寄生している。 お互いにそれだけの関係なのは暗黙の了解。 なのにそれ以上の気持ちを持ってしまった。 笹本美蘭(ささもとみらん) 32歳 × 野間海里(のまかいり) 21歳
隣人

総文字数/14,097

恋愛(純愛)29ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
同棲していた彼と別れた日 私は隣人に抱かれた。 それは単なる慰めとして。 そのあとも悪戯に私を抱く彼。 振り回されたくないのに 流されてしまう自分が嫌。 九条奏多(くじょうかなた)23歳 アイドル × 中畑美月(なかはたみつき)28歳 会社員

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop