俺様編集長サマにLOVE NONSTOP!


それにしても、修司さんの会社は電機メーカーのはずなのに、どうしてソフトなんて作ってるんだろうと思っていたら、新規事業の一つだと説明があって納得した。

どうやら、お互い新しい業務を始めるから、協力し合おうということみたいだ。

「さすが、編集長は飲み込みが早いですね」

感心したように、修司さんは亮平のパソコンを覗き込む。

その後ろの席で、わたしはソフトが使いこなせず四苦八苦していた。

「香乃子ちゃんは、苦戦してるみたいだね」

「はい…。こういうの苦手で…」

前にいる亮平のスピードが速すぎて、余計に焦るのよね。

「これはね、ここを使うんだよ」

そう言って修司さんは、わたしの手を握りながらマウスを動かす。

「あ、ありがとうございます…。修司さんて、こういうの得意なんですね?」

亮平が前にいてくれて助かった。

こんな姿を見られるわけにはいかないからだ。

「一応、得意かな。香乃子ちゃん、分からないところがあったら、いつでも教えるから。遠慮なく聞いて」

「はい…」

穏やかな笑みを浮かべた修司さんは、須賀さんたちの席へ歩いて行った。

困ったな。

しばらく頻繁に顔を合わせるなんて…。

どうしよう…。
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