俺様編集長サマにLOVE NONSTOP！

その言葉が、どれだけ亮平を傷つけたか、一瞬で分かった。

わたしの腕を掴む力は緩み、自然と離れていたのだった。

「あ、あのね。亮平…」

何でもいいからフォローしなくちゃ。

すると、亮平はドアを開けて背中を軽く押す。

「悪かったな、香乃子」

そして、それだけポツリと言った後、ドアを閉めたのだった。

「亮平…」

どうしよう。

傷つけちゃった。

そんなつもりじゃなかったのに。

本当はドアを叩いてフォローしたいくらいだ。

だけど、修司さんとの約束の時間が迫り部屋を後にした。

修司さんには、何もかも話そう。

そして、亮平の誤解を解かなきゃ。

廊下を走り、待ち合わせの場所まで急ぐ。

こんな状況でも、わたしの心にはやっぱり、亮平しかいないから…。