極道一家のマヤ



もし『嵐』のときのように、拒絶されてしまったら…


「それは龍とマヤの人間性しだいかなー。まっ、あんたなら大丈夫だって」


言いながら私の肩をポンとたたく杏奈。


大丈夫かな、ほんとに…




「ほらほら、いつまでも臭気くさい顔してないで。中入るよ?」


顔を上げると、いつの間にかあのファミレスが目の前に。


転校してきたばかりで来たことはなかったけど、窓からチラホラ見えるのは間違いなく同じ高校の生徒。



―カラララン


「いらっしゃいませー」


私たちは中に入った。




「龍ももう少しで来るって。適当に座って待ってよ」


「う、うん…」






< 399 / 581 >

この作品をシェア

pagetop