極道一家のマヤ
もし『嵐』のときのように、拒絶されてしまったら…
「それは龍とマヤの人間性しだいかなー。まっ、あんたなら大丈夫だって」
言いながら私の肩をポンとたたく杏奈。
大丈夫かな、ほんとに…
「ほらほら、いつまでも臭気くさい顔してないで。中入るよ?」
顔を上げると、いつの間にかあのファミレスが目の前に。
転校してきたばかりで来たことはなかったけど、窓からチラホラ見えるのは間違いなく同じ高校の生徒。
―カラララン
「いらっしゃいませー」
私たちは中に入った。
「龍ももう少しで来るって。適当に座って待ってよ」
「う、うん…」