極道一家のマヤ



明日、自分の身が安全である保障はどこにもないから……


最後になるかもしれない。


だったら、たとえ自分の今の選択が間違っていたとしても……どうか許してほしい。






「……はい」


震える指で携帯を片耳に、


震える声で電話の向こうへと声をかける。




『マヤ……?』




なぜか懐かしくも感じるその声を聞いた瞬間……


「……っ」


私の目からは自然と涙が流れていた。






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