恋よりもっと。~トモダチ以上カレシ未満~
6章

後悔と再会




寛と寝てしまった。
二度目の夜を過ごしてしまった。

私は大馬鹿だ。
本当に救いようのない馬鹿だ。

同時に思う。

あの場で寛を失えなかった私に、きっとあれ以外の選択肢はなかった。
他にどんな方法でも、寛の真摯な情熱に答えることは出来なかった。

そして、私もまた、ようやく自分の行き場のなかった恋心を叶えることができたと感じていた。
矛盾している。
私が寛との間に友情を貫こうとすればするほど、私の奥底に芽吹いていた恋心は殺すことしかできなくなる。
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