恋よりもっと。~トモダチ以上カレシ未満~
7章

さよなら友達




ずっと寛が好きだった。

寛の明るい空気が大好きだった。
人懐っこい笑顔が大好きだった。

他人との交流に淡白だった私に出来た初めての親友。

無くしたくない。
終わりにしたくない。

寛は私の、唯一安心できる場所だから。

恋でも友情でも、何でもいいからそばにいてほしい。
ホントはずっとそう言いたかった。


でも、私にはあったんだろう。

寛の優しい愛情を無視してまで、貫きたい我執が。

ようやくわかってきた。

私は寛に何を求めていたのか。
私は何に固執していたのか。




*****



< 151 / 170 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop