オトナになるまで待たないで
東京駅の雑踏の中でもゴウの姿は、すぐに見つけられた。


妃乃の格好じゃないんだけど、鎖骨の見えるサマーニットのせいか、

男が女が分からない色気があって、いつものゴウとはまた違って見える。


ゴウが手を降る。


「荷物それだけ?」

「もう、送ってもうたから」



出発まで、あと一時間あった。


「お茶しょうか」

「うん」
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