涙色の空をキミに。









驚いたように振り返った琉空と視線が交わる。








琉空の欲しい言葉も、届く言葉も、正解の言葉も私にはわからない。









だったら、私の想いを伝えよう。ありったけの想いを。









「私は琉空の味方でいる。ずっと味方でいるよ。…琉空から一方的に離れたり消えたりしないから。琉空のそばにいるから。」









「…ほんとうに?」









真っ直ぐに私を見つめていた琉空の瞳から一雫、涙がこぼれ落ちる。









「…ほんとうに、そばにいてくれる?」









もう一回同じ言葉を繰り返した琉空に、大きく頷くとまた雫を頬にこぼした。









こんなに綺麗な涙を、…初めて見たかもしれないって思うくらい、透明な君の涙。









「琉空が私に言ったでしょ、弱さを見せていいって。琉空も、見せていいよ…、助けてほしかったら助けてって言って…っ?」








私の言葉に唇を噛み締めた琉空が、静かに呟く。









「……助けてっ…、助けて、夢空っ…、誰かに愛してほしいっ…、もう一回心の底から上手く笑いたいんだっ…。」







「うん、わかった。私もっ…、琉空を助けたい。助けるよっ…。」








泣きながら必死で送ってくれた琉空の助けを願う声。








琉空を、1人になんてさせないよ。









琉空のそばまで行ってぎゅっと抱きつく。










「…ねえ、琉空。お母さんも…っ、私と一緒に探そうっ…?」








「………うん。」









遅れながらもしっかり頷いて答えた言葉が耳元で聞こえて、より強く強く琉空に抱きついた。









…届かなかったこの手が、…やっと君に近づけた。











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