冷酷な彼は孤独な獣医
心からの謝罪
午後からの診療時間になり、あたしは1階へ行った。


家に居るように言われたけど、

やっぱりそんな訳にはいかなかった。


1階へ行くと、龍は検査機関から届いた血液検査の結果を真剣な顔で見ている。


あたしは、恐る恐る龍に話し掛けた。


「龍、あたし…」


龍は、検査結果の紙を見ながらあたしに話す。


「入院舎の掃除して来い」


「えっ……はい!」


龍は意外にもそう言ってくれた。


それからはミスもなく、無事に午後の診療が終わった。


2階へ行くと、龍が瑞樹さんに電話を掛けていた。


「あぁ、適当でいいから。うん、頼む」


電話が終わると、龍があたしに話す。



< 363 / 650 >

この作品をシェア

pagetop