LOVE・ホテルに行こう。
「まだ、痛い」


ブツブツと言いながら隣でオデコ擦ってる田村君とエレベーターに乗り込む。


「そんなの唾つけたら治るわよ」


「アザ出来てるかも」


「それくらいで出来る訳ないでしょ」


「ちょっと見てみて」


私の顔にオデコを近づける。


その時。


チュッと。


田村君の唇が私の唇に触れた。


「…」


「年下をいじめると見境なくなるから気をつけてね。美久ちゃん」


ニッと笑う。


ウッッ。


仕返しか?
わかったわよ。そっちがその気なら覚悟してよね。


ニッと笑ってる田村君の唇に私からキスをする。


驚いてるのが伝わってくる。


エレベーターが1階に着いたと同時に唇を離した。


田村君にニコッと笑いかけ
思いっきり足の脛を蹴る。


「…イッッ。……」


痛がってる田村君に


「ここでいい。今日はご馳走さまでした。……おやすみ、年下の圭吾君。」


笑顔で手を振りさっさと歩き出した。









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