短編集‥*.°

でも、もう今は二年生。

友達もできたし、心配しない。

そんなことを思っている間に、教室に着いた。

ギャーギャーと騒がしいクラスメイトの声に、思わず耳を塞ぎたくなる。

騒がしい所は、結構嫌いだ。

頭がツンと痛くなる。

そんな戦場みたいな声のする教室に入ると、中は想像通りだった。

とは言っても、弾がビュンビュン飛んでたりした訳じゃないけどね。

机とかに座る男子が居て、とかそう言う感じ。

__その男子のうちの一人を見ながら、私は窓際一番後ろの席につく。

彼の名前は春谷 秋也。

…学校一のイケメンって言われてて、その通り顔もとってもかっこいい。

真っ黒でサラサラの私みたいな黒髪…。

笑顔の素敵な彼。

あの笑い顔を見るたびに“私だけの物にしたい”って思うけど、おかしい事じゃないよね?

席について、とりあえず準備を済ます。

そして、制服のポケットに入れた封筒を取り出した。

ムスク…。

そういえば、秋也から感じるのもムスクの香り。

まさか秋也から!?

なんて思って彼の方を見ていると…。

「秋也、おはよう!」

…私の秋也に馴れ馴れしく近寄って、話しかけてる女が居る。

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