恋をした私は溺れてゆく
唇に熱


彼はキスが好き。

「キス……好き。だって気持ちいいもん」

って無邪気に。



キスする時に漏らす甘えた吐息。

多くを語らない彼。

そんな彼を知る大切な一面。



時々思う。

『彼は幼い子どもそのもの』

だから

母親の乳房を求める様に

唇を求めているのではないかって……



彼がキスを求める……

甘えた吐息を漏らしながら

私の唇に熱心に口づける


私の唇を包む様に

優しく優しく

そして

私の唇を溶かすかの様に

丁寧に丁寧に


キス
キス
キス

私の唇は熱くなる



唇に熱
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