キミのとなりで。
初の彼氏
いつも通りに学校に行く私、友里恵。
だけど、今日はみんな、ウチを見る視線が熱い。
「みんなして・・・何?」
私はとっさに聞いた。
「何よッ、知らないフリしてーw
知ってるんだからァー」
友達の智子がいう。
「え?何・・・」
「もう、本当に知らないわけ?
あんた1組の拓也に告られたんでしょー?」
「・・え?」
私は本当に知らなかった。
「告られてなんか・・ないよ?
拓也は、他にすきな子いると想うし。」
私は、恋話とか好きじゃなかったから、
話に入ることを嫌がった。
「なんだあー、つまんないのッ。」
私は苦笑いした。

授業も終わり、すぐに放課後となった。
私は卓球部で、拓也と同じ時間に部活が終わる。
「今から部活かぁ。めんどくせぇ・・」
部活の準備をしていると、拓也が横に来て座った。
「すぐ終わるじゃん、部活なんて。」
「そうか?お前一生懸命やってるもんなー。
すぐ終わる、なんて一生懸命やってる奴しか言えねえよなー」
ハァ、と一息ついたところで、
私は言った。
「なんであんたは・・
なんで不真面目なのにレギュラー取れるのよ・・!」
私は少し泣いてしまった。
「おっ・・おいッ、何泣いてんだょッ」
「ッごめ・・ごめん・・」
「・・俺は、小学校からやってるからな。
お前も・・頑張ればレギュラー取れるよ」
拓也は私の涙を手でそっと拭いた。
「私だって・・・
私だって頑張ってるのに・・」
「お前は、よく頑張ってる。
でも、欠けてるものがあるんじゃないのか?」
「何・・?」
「自分で見つけろ、そんくらい」
そういうと、拓也は立ち上がって体育館へと走っていった。







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