彼とほんとの私
弁護士の仕事のことを全く知らなかった私は、智史のはったりに、まんまと引っかかってしまったのだ。


恥ずかしさで、顔が熱くなる。


「私、何も知らずに、あなたに全部話してしまったわ」


「大丈夫。心配しなくても、秘密は守るよ。ただ、人探しには信頼できる奴の協力が必要だな。俺は、秘密にそういうことが出来る奴を知っている。愛実の承諾があればの話しだけどね」


私は、実の母親に会ってみたい。会って聞きたいことがある。智史の話を信用してもいいのだろうか?


「信用してもいいのね?」


「ああ、誓ってもいい」


それでも、信用できない私は、


「後で、誓約書を書いてもらうわ」


と言う。


「誓約書か、愛実の信頼が得られるなら…いいよ」


そこで、食事が運ばれてきた。


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