カメカミ幸福論
一体どうして、私に彼氏が出来たのを知っている?
見てた?
もしかして、全部?
私が小暮と人様には言えないことをしている現場まで、まさか―――――――――――
ヤツはとっても綺麗な笑顔で、大きく頷いた。
「当然でしょー。あんたは俺の観察対象だ、それは変わらない。ちょっと呼ばれてたから、戻っていただけだ。別に一緒に居なくても観察は出来るんだぜ~」
「はっ!!???」
何だとー!!私は久しぶりに怒髪天きて血管が切れそうな状態を味わった。だけど殺人的一発右手ストレートをこいつにお見舞いすることが物理的に出来ないと判っているので、その場でジタバタとヒールを地面に打ち付ける。
側にいなくても観察可能!?なら、なら、なら・・・最初からそうしなさいよーっ!!!
「この、バッカ神~!!覗き見してたのね!変態野郎~!!」
「あ、また神を侮辱したな、人間め」
「ううううううるさいわよ!さんざん人の生活乱しといて、なあああああ~にをぬかしてるんだあんたは!」
顔は真っ赤だったに違いない。唾も飛ばしまくって、私はダンに罵声を吐いていた。こんなところ、ちょっと小暮には見せられないわ~・・・さすがに恋も冷めそうで。
「それなら最初から姿なんて現さないでそうしなさいよ!あんたのせいで・・・私の・・・毎日が・・・」