素顔のキスは残業後に
甘い痺れが唇から伝わると、昨日の夜のことが思い出されて頬が熱くなる。

軽いリップ音を響かせた唇が離れていくと、



「これだけで、そんな顔すんな」


照れたような瞳に、
昨日何度も幸せな音を響かせた胸が震え出す。



「やめられなくなる」


腕枕をしてくれていた左腕にそのまま優しく頭を包まれて、

僅かな距離を埋めるような柔らかいキスがそっと唇に降りてきた。


昨日何度も果てを見たのに、一度触れると離れがたくて、


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