素顔のキスは残業後に
唇が触れ合わせながら届く挑発的な甘い囁きにピクッと震えた体ごとそっと反転させられて、

背中から抱き寄せられた。



「固まってないで、早く返事。どうする?」


耳の裏から感じる柔らかい感触が、意地悪な吐息を吹きつける。

下着だけつけた素肌を滑らせる指先は、たった数時間の触れ合いで私よりも私を知り尽くしてしまっていて



「えっ。あっ、あのっ――ッ……」


慌てて答えようとするけど、

反応を面白がるように甘い刺激を落としてしまって、なかなか声にすることも出来ない。

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