素顔のキスは残業後に
ちょっと興味あるけど、そんなにお金がかかることをしなくても――……


「一緒にいられたら、それだけで嬉しいです」




なんて言葉は、恥ずかしくて口に出来そうもない。


「すみません。なんか……思いつかなくて」


質問されて一番やってはいけない『分からない』をおずおずと返すと、

呆れたようなため息を吐き出された。



「――ったく、さっきお母さんが言ってた通りだな」


「えっ」


そういえば。

さっき私がお母さんの切符を買ってあげている時に、二人が何やらひそひそと話してた気がした。

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