素顔のキスは残業後に
部長もそれを感じ取ったのか、口を半開きにして課長を見つめる。

でも僅かに残された部長のプライドが、このままでは許さない。

部長の唇が何か反論しようと動きかける。


でもその言葉に被せるような声が、私の背後から上がった。



「私もっ……予定あるんで、もう帰りますっ」


少し震えた声は美香ちゃんだ。

部長の鋭い瞳が彼女を捉え、ビクッと彼女の肩が揺れるのがわかった。



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