プリンアラモードを君と。【完】
彼の涙を拭いた。
傷つけるつもりなんてないのに。どうして僕はひとの気持ちをもう少し考えてあげられないのか。
「もう無理言わないから」
「……」
「僕が悪かった。ごめんなさい」
そうだよ。困らせたくない。
倖太には素直な自分でいたい。
そのままの自分で君を傷つけるなら、もっと強くなるから。
「優しくなるから……ずっとそばにいて」
うん、と小さく倖太がうなづいた。
「晩メシにしよう。オレが作るよ」
やっと笑ってくれた。
「……そうだね。ハンバーグがいいな」
「わかった」
おやつを作っただけなのにケンカをしてしまった。
僕は人より不器用なのかもしれない。
早く大人になりたいって子供の頃から思ってる。
焦らないでいいと、倖太は言ってくれた。
今度は、仲直りのプリンアラモードを作ろう。
……君と二人で。
「琴音って味覚ガキだよな」
「はあ!? ケンカ売ってんの!?」
完

