【B】姫と王子の秘密な関係

「おはようございます。
 交代します」



そう言って近づくと、
金銭のやりとりを徹底するために、
レジ点検を行っていく。



現在、ドロワ-の中に入っているお金を全て数えて
中間レジ点検画面で、金額を打ち込んでいく。


全ての金額を打ち込んで、プラスマイナス0だったら優秀。

誤差が生じると、その金額にチェックを付けて
反省文をオーナーデスクへと置いておく。


レジの誤差があまりにも大きくなると、
本部からの強制指導と罰金生じるため、スタッフたちにも緊張が走る。

うちのお店では、レジの誤差もオーナー負担だけど
店舗によっては、スタッフ負担をしいる店舗もあるのが現状。

だからこそ、お金を取り扱う時は慎重に慎重を重ねる。


「OKです」


点検ノートに+-0と記入すると、
今度は準備中の札を和羽へと預けた。


ドロワーの金額を40000円になるように
すぐに中間回収をして、札落としへとおさめると

「お疲れ様です。
 1レジ、遠野入ります」

っと、レジ担当の入れ代わりを宣言する。


これ以降は、1レジはシフト交代での点検が入るまでは
私が全責任を背負う形になる。

レジを離れる時は、責任者番号を解除して離れないと
何かあった時は、全て私の責任になってしまう。


和羽が点検している間も、
お客様の接客を最優先でこなしながら、
今日の仕事を順番にしていく。


最初は、品出しと前出し。
その後は清掃業務。

そして端末を持ってきて、発注作業と検証作業。
在庫管理にポップ作り。


スタッフは短時間で、
かなりの仕事をこなしていく。


こんな日々の仕事の積み重ねが本部社員が来た時に、
細かくつけられるチェックシートの課題をクリアして、
店舗評価に繋がっていく。


店舗評価が繋がれば、
新システム導入の際に、優先的に枠を提供してもらえる。


こんな裏事情まで知ってるスタッフは
殆どいないと思うけど、そんな現状を知ってしまった私としては
手を抜くなんて出来ないわけで。



それでも作業を黙々とこなしながら浮かぶのは、
あの日のアキラさんの存在。
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