スタートライン~私と先生と彼~【完結】
年末年始は、一日中、質問攻めにあっていたので、初詣にも行けなかった。
そして再び授業をしている。
年が明ける瞬間は、数学の解説を書いていた。
誰かと電話で話してなくてよかったと思ったりしていた。
誰かというか、原田以外の生徒と・・・。
「お前ら、質問があるなら学校でしろよ。せっかくの正月に初詣も行けなかったんやからな!」
真剣に言ったつもりだったが、生徒たちはそうは思わなかったようだった。
「せんせ〜ごめん」
「だって、わからんかったんやもん」
「まぁ、いい。お前らみんな頑張って勉強してるのがよくわかったよ。あともう少しだから、気を抜くなよ!」
「は〜い」
素直な生徒ばかりだ。
もうこいつらと過ごす時間も僅かだと気付くと、寂しくなる。
窓の外を眺めると、雪が降っていた。
あまり雪が降らないこの地域では、少しの雪が降るだけでテンションがあがる。
「雪降ってるで〜」
「ほんまやぁ」
こんなことで喜んでいる彼らの表情は、まるで幼い子供のようだ。
まだまだ子供なんだよな・・・。
でも進路を決めたり、将来の夢に向かって進み出すことを要求される。
みんな納得のいく道へ進んで欲しい。それが、俺の願い。