壊れたココロ


キーンコーン
カーンコーン…


「華奈っ!!
早く行くよっ!」


終業のチャイムが鳴ると共に、トモは荷物を抱えて来た。


「ちょっちょっと待ってよっ!」


トモに急かされ、あたしは急いで教科書やノートを鞄に詰め込んだ。


靴を履き替えると、トモは周りを見向きもせずに足早にS高に一直線に向かった。


トモのその行動が恋する気持ちを表しているようでなんだか可愛く思えた。


あたしもトモと歩幅を合わせ足早に向かった。


S高に近づくと、校庭からは賑やかな声が聞こえてきた。


グランドが見えてくると、すでに部活動は始まっていたようで、沢山の高校生で賑わっていた。


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