【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?


「俺にしか心を開かなかった湊が、誰かを愛せるようになれた」


祐馬がメガネの奥の瞳を細め、穏やかに笑う。


「だから、亜瑚ちゃんには感謝してるんだ。
湊の心の闇を、晴らしてくれた。
それはきっと、亜瑚ちゃんにしかできなかったことだから」


「祐馬……」


そんなふうに考えてくれてたのか……。

改めて、親友の大切さというか、ずっと隣にいてくれた祐馬の存在の大きさが身に沁みて感じる。


「って、なんか面と向かってこんなこと言うの照れる〜♪」


しんみりした空気を明るくするように、わざとおちゃらける祐馬に、思わず俺も苦笑した。


その時、掛け時計から23時を知らせる音楽が流れてきた。


「やべっ。もうこんな時間か! 帰らなきゃ」


祐馬が慌てて立ち上がる。


「今日はありがとな。急に誘ったのに来てくれて」


「いいってことよ〜!
でもま、親友には幸せになってほしいってのが、本音だけどね」


「ん?」


「あぁ、こっちの話!
んじゃ、帰るね。メリークリスマァッス☆」


高らかにそう言い残して、祐馬が帰って行った。

< 219 / 238 >

この作品をシェア

pagetop