ここでキスして。






「お、起きてたの?!」


「うん、途中からだけど」





結構長い間触ってたよね?と聞かれて顔がボッと真っ赤に染まった。





勝手に髪の毛撫でてたこと気付いてたんだ!




変態すぎる行動に気付いてたんだ!




何の反応もなかったし、てっきり寝てるのかと思ってたのに!






テンパる私を、榛名くんは面白そうに見ていた。





「ご、ごめんね…」


「なにが?」






…分かってるくせに。

榛名くんは終始ニコニコしながら私の反応を待ってる。







「き、気付いてたなら言ってくれたら良かったのに」

「んーだってあんなに夢中で触られたら、起きるに起きれなくてさ」

「う……」

「まあ、俺も気持ちよかったし」







だからお返し、と榛名くんが人差し指で私の髪の毛をくるんと回した。






恥ずかしすぎる……。





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