レヴィオルストーリー

「何を封印したのかは知らんが…自分でやったようじゃな。」

「はい」

少し俯いたアレンはそう答えると空になったカップをテーブルに置いた。


鋭い迫力ある瞳でリディンの紫のそれを見つめ、


「…誰にも言わないで下さい。特に三人には。あの三人には、いつか自分で言いたいんです。」


と強い口調で断れないように言う。

しかしその必要はなかったらしい。


「わかっておるよ。」


リディンは優しい笑みを見せた。


アレンの瞳が優しくなる。



「…ありがとうございます」


「今日はここで休みなされ。もう遅い。丘の力は私の力で止めれるからの。」


「…はい」



アレンはそう言うとリディンに案内されるままに、レイ達の待つ部屋へと向かって行った。


その後ろ姿を見送るリディンはため息をつくと呟く。





「…やはりあの力なのじゃろうな…。」





上を仰ぎ見たリディンはどこか懐かしむような表情を浮かべた。






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