レヴィオルストーリー

「…レイ?顔、赤い」

「えっ!?な、何でもないわ!!」

すたすたと早足で歩み去るレイの背中を見ながら、アレンは首をかしげた。


 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「おお、今日の昼に?もう行ってしまうのか」

朝食のときにここを出ることを伝えると、リディンはそう言って少し悲しんだ。


「はい。ありがとうございました。」

アレンは一人早く食べ終わり、礼を言う。


「いいんじゃよ、楽しかった。」

リディンは優しく微笑み、そう返した。



結婚していない彼女は、一人暮らしだ。

アレン達がいなくなるのが少し寂しいらしい。



「また来ておくれ。」

「はい♪リディンさん優しいし、絶対また来ますッ☆」

イルがピースをしながらウインクして言う。


「ほほ、そうじゃろう。」

「料理うまいしなぁ~」

ギルクは目の前の料理にがっつきながら笑顔で言った。





みんなが食べ終わったとき、リディンは一人ソファーに座っているアレンの元に行った。


「アレン、ちいとよいか。」

「…?」

顔を上げたアレンは不思議そうな顔をして彼女を見上げる。


「…かわいいのう。孫を持った気分じゃ。」

それを見たリディンはにこにこと微笑んだ。


「…何の用ですか」

からかわれたと思ったアレンは少し拗ねた表情で聞く。





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