レヴィオルストーリー
 
「あの…」

後ろから声がして、振り返る。

「ありがとうございました」

少女は頭を下げた後、にっこりと微笑んだ。

金髪の長いストレートヘアーに、綺麗なマリンブルーの瞳。背丈はアレンより6・7センチくらい低く、グレーのおしゃれなコートの中にはピンクっぽいキャミソールの中に赤い服を着てジーパンのショートパンツをはいていた。
茶色いブーツが長くて細い足を引き立たせている。

「いや、こっちも金儲かったし、別にいーよ」

アレンもにっこりと微笑んだ。

微かに赤くなる少女。

「私、レイって言います。レイ=アナチェルです。」

レイはそう言うとまた頭を下げた。

「俺はアレン=ブロドニス。」

「あたし、イル=シーア。」

「俺、ギルク=カクブェンな」

三人も自己紹介をする。

「レイはどこに行くの?」

イルが訊ねる。

「サリアンシティです」

レイは答えた。

「そうなんだ!あたし達と一緒じゃん♪一緒にサリアンシティまで行こうよ♪」

「すぐそこだけどな」

ギルクが苦笑しながら言う。

「ま、いいんじゃねぇの。行こ。」

アレンが歩き出す。

歩いている間もイルは女の子がいるのがうれしいのか、ずっとレイと喋っていた。

「ねぇ、敬語やめようよ。明らかレイの方が年上だよ?あたし、15歳なの」

イルが言った言葉に一瞬驚いた表情を見せたレイだったが、すぐに戻した。

幸い、イルは気付いていない。

「じゃあ、普通に。イルは15歳なのね。私は16歳よ」

「じゃあアレンと一緒なんだぁ。アレンは16歳でね、ギルクは17歳なんだよ♪」

イルはそう言った後、

「ギルクはあたしの彼氏なのよ☆」

と小声でウインクしながら付け足した。

 
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