【短編】あの日、桜並木の下で

「バカ浩太…」

もう、あたしを自由にしてよ…

期待させないで。

「美緒。もうこれで最後なんだよ?美緒はこれでいいの?」

あたしは横に首を振る。

「じゃあ、伝えなきゃね」

トンっと理子があたしの背中を押す。

「うん!」

あたしは教室の窓の前で大きく息を吸う。

大丈夫。

理子がついてるもん。

「浩太ぁー!!!」

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