【短編】あの日、桜並木の下で

朝、靴箱に手紙が入ってた。

『ごめん、ありがとう』

たったこれだけ。

浩太からの最後の手紙。

「理子とは大学一緒だからなぁ」

「そうだねー」

あ、美野里と浩太だ。

手をつないで楽しそうに帰ってる。

また胸の奥が痛みだす。

あ、浩太がこっち向いた。



何で?

何でそんなことするの?

何でそんな悲しそうに笑うの?

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