小児病棟
「よーし! みんな、全員いるか?」

翌朝。
いよいよ、水泳の始まりである。

これからの二日間、子供たちは午前と午後、それぞれ海に出て、水泳のトレーニングを行う。
レベルに合わせ、波打ち際から始める者から、一番泳げる子供は、沖のオイルフェンスまでの、およそ500mまで泳ぐ。
かなり過酷な合宿であった。


「じゃあ、出発するぞ。一列になって」
 
体育教師の峯岸先生を先頭に、民宿から海までの、およそ百mをみな列をなして歩いて行く。
両脇をブロック塀で囲まれた、幅わずか3mほどの砂利道を行進する一行。じゃりじゃりと、ビーチサンダルの音をたてて歩くこと1分、目の前には透き通るほどの青い海が広がった。
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