小児病棟
「おい。それも開けようぜ」
 
悟は、裕二と慶一が持ってきた昆布の佃煮とドロップの缶を指差した。

「うん」
 
裕二は佃煮のパックを開け、おやつのど真ん中に置いた。すかさず悟は、佃煮に手を伸ばし、ひょいとつまんで口へと運んだ。一方、慶一は、もたつきながらもドロップの蓋をなんとか開けた。

「慶一、一個ちょうだい」

正哉は、慶一の顔の前に手を差し出した。

「うん」

慶一は、正哉の手のひらの上で缶を振る。すると、勢いあまったのか、ドロップは3粒も出てきた。

「お! サンキュ」

正哉は、その3粒ともギュッと握りしめる。慶一は、缶の穴をのぞき、あとどのくらい残っているか確認した。
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