めぐりあわせ





岳と一緒にホームに降りた。



聞けば、一人暮らしを始めて3年が経つとのことだった。



家も近く、岳は駅から5分ぐらい歩いたところだった。



「暗くなってるし、近くまで送るよ」



「でも、すぐだよ」



「話たいこともたくさんあるしさっ」



「あっありがとう」



話したいことって…



でも、岳の優しさは変わってないな。



本当にあっという間に私が住んでいるマンションに着いた。



「ここだから、ありがとね。
なんか、気を遣ってもらっちゃって…」



「何言ってんだよ!一応、愛花も女の子?なんだからな」



「一応て!!もう!しかも、疑問形になってるし!」



「ハハハ!けど、無事にお届けできたので、これにて退散致します」



「ありがとうございました」



「また、連絡するな」



「はい。よろしくお願いします」



本当に岳と話をするとすぐに時間が経つ。



家に着いて、岳にもう一度お礼のメールを入れた。



“あたりまえのことをしました(笑)”



と、すぐに返事があった。





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