ラブレター2
寒さに耐えきれず、僕は目が覚めてしまった。
エンジンを付けっぱなしだと、ガソリンを食われてしまう。
だから、暖房なんて付いてやしない。
マジ、この寒さ無理。と思ったが、隣りで寝ているあいも寒いのだろう、眉間に皺を寄せている。
それを見てしまったら…ねっ。
僕はくすぐられるのが弱点だけど、あいにも弱い。
ジャケットを脱いで、あいの上に被せる。
ホントに、その行動は意味あるのか、どうかも分からないくらいの寒さだった。
あい~。起きてくれ~。
この車の持ち主はあい。
コンコン。
窓が叩かれている?
コンコン。
それに伴(ともな)い、あいが目を覚ます。
コンコン。
窓は雪で覆われ、外は見えない。
「警察?」
「えー。嫌だぁ。」
二人して小声になり、ノックが消えるのを待つ。
コンコン。
なかなか、消えてはくれない。
「窓、開けよう?」
運転席からノックされているため、あいが仕方無くドアを開ける。
ボタン一つで、ドアが半分だけ下がる。
「すいません。」
そこには、怪しいおばさんが一人立っていた。
窓を開けたため、冷たい風と雪が、僕らを襲う。
あいに、何かあったら。と思い、ドアを閉めるように促(うなが)す。
「でも…。」
優しいあいだから、面倒臭い。と思いながらも、僕が寒い外に出る。
「ってか、何ですか?」
おはさんは言う。
「手伝ってくれませんか?」
「何を?」
「こっちに来てください。」
外は、猛吹雪になっていて、トレーナーだけの僕は、ジーパンのポケットに手を入れた。
「何か分かんないけど、ちょっと行ってくる。暖かくしとけ。」
うん。と、寒そうな目をした、あいが頷く。
先程のおばさんに近付き、やっと理解できた。
「これを、袋に入れて。」
ピンクの雨合羽を着ているおばさんの手に、沢山の新聞があった。
意味も分からず、それを見よう見真似で、袋に詰める。
新年の新聞は豪勢だな。なんて、思う余裕すら、この寒さには敵わない。
無器用に、三枚目を入れた時、
「良い人は、いるもんだ。」
と言われたが、
「でも、早くしてね。」
「…………。」
淡々と話す、おばさん。
それに由(よ)ると、おばさんは、寝坊したらしく、時間が間に合わないらしい。
「じゃ、配達してくるから、全部入れてて。」
そう言って、新聞を乗せたバイクは、何処かに消えて行った。
やってられねぇ。
エンジンを付けっぱなしだと、ガソリンを食われてしまう。
だから、暖房なんて付いてやしない。
マジ、この寒さ無理。と思ったが、隣りで寝ているあいも寒いのだろう、眉間に皺を寄せている。
それを見てしまったら…ねっ。
僕はくすぐられるのが弱点だけど、あいにも弱い。
ジャケットを脱いで、あいの上に被せる。
ホントに、その行動は意味あるのか、どうかも分からないくらいの寒さだった。
あい~。起きてくれ~。
この車の持ち主はあい。
コンコン。
窓が叩かれている?
コンコン。
それに伴(ともな)い、あいが目を覚ます。
コンコン。
窓は雪で覆われ、外は見えない。
「警察?」
「えー。嫌だぁ。」
二人して小声になり、ノックが消えるのを待つ。
コンコン。
なかなか、消えてはくれない。
「窓、開けよう?」
運転席からノックされているため、あいが仕方無くドアを開ける。
ボタン一つで、ドアが半分だけ下がる。
「すいません。」
そこには、怪しいおばさんが一人立っていた。
窓を開けたため、冷たい風と雪が、僕らを襲う。
あいに、何かあったら。と思い、ドアを閉めるように促(うなが)す。
「でも…。」
優しいあいだから、面倒臭い。と思いながらも、僕が寒い外に出る。
「ってか、何ですか?」
おはさんは言う。
「手伝ってくれませんか?」
「何を?」
「こっちに来てください。」
外は、猛吹雪になっていて、トレーナーだけの僕は、ジーパンのポケットに手を入れた。
「何か分かんないけど、ちょっと行ってくる。暖かくしとけ。」
うん。と、寒そうな目をした、あいが頷く。
先程のおばさんに近付き、やっと理解できた。
「これを、袋に入れて。」
ピンクの雨合羽を着ているおばさんの手に、沢山の新聞があった。
意味も分からず、それを見よう見真似で、袋に詰める。
新年の新聞は豪勢だな。なんて、思う余裕すら、この寒さには敵わない。
無器用に、三枚目を入れた時、
「良い人は、いるもんだ。」
と言われたが、
「でも、早くしてね。」
「…………。」
淡々と話す、おばさん。
それに由(よ)ると、おばさんは、寝坊したらしく、時間が間に合わないらしい。
「じゃ、配達してくるから、全部入れてて。」
そう言って、新聞を乗せたバイクは、何処かに消えて行った。
やってられねぇ。