もう、恋なんてしないなんて言わない
私は信じられなかった。信じたくなかった。これは夢だよね?現実じゃないでしょ?それとも…本当に私たちは終わったの?もう訳がわからない。
私は頭をくしゃくしゃにした。
そして、一粒の涙か出てきた。
雨も降ってきた。
この日の天気予報は晴れだったから傘は持ってこなかった。
私はどうしていいかわからなかった。
そんなとき、あの人の声が聞きたくなって。
今すぐ聞きたくなって。あいにいった。

「はぁーい!清水夏帆です。あぁ!凜華どした!?そんなに顔グッチャグチャにして!」
私の聞きたかった声はこれ。夏帆の声。
夏帆はいっつも話を聞いてくれる私の大大大親友。私はそんな夏帆に話を聞いてもらいたくてきた。
「あっあっあのっあのね、私ねっ、ゆっゆうとっゆうとねっわっ別れたの…」
「えっ!?朝だってあんなに仲良かったのに。そんな冗談言わないでよ。もー」
「私も冗談だと思ってたよ。でも、ほんとだった」
「えっ!マヂで!?何が原因!?てか、風邪ひくから家に入んな!」
夏帆は1人暮らしでバイトもこなしてる頼れる存在。
「うっうん。お邪魔します。」
そういえば、今日の夏帆の部屋模様替えしてるしなんか夏帆って感じの部屋じゃなくもっと違う人の感じがする。
「どした?早くおいで?」
「あっうん。」

「さっ飲んで飲んで!」
「あっありがとう」
あ、この飲み物ゆうが好きな飲み物だ。
私はいつもゆうとこの飲み物を飲んでたなー。
「ひっくひっ」
いつの間にか泣いていた。
「どしたどした!?今日は1人で泣いてる方がいいんじゃない?」
「ううん。違うの。この飲み物ゆうの好きな飲み物だったから思い出しちゃって。」
「そ、そうなんだ。ごめんね何か。」
「ううん。いいの。今日は帰るね。私いても邪魔だし。」
「えっ、いいよ!まだいて。」
「ううん。バイバイ。」
「あっ、バイバイ。」
はぁー。ただの邪魔物になっちゃっただけじゃん。ていうか、夏帆の部屋何か気になるんだよな…何か誰かと住んでるっていうか、ゆうの好みっていうか…
まさか
「夏帆…」
そんなことないよね。夏帆がそんなことするわけないよね。
はぁ、今日はほんとに最悪。
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