続・危険なアイツと同居生活





「北野さんっ!!」




不意に声が聞こえ、思わずiPodを引き出しの中に隠す。

俺の前には、記憶の中の彼と似ても似つかない彼が立っていた。

満面の笑みで笑い、その整った口を開く。




「バーベキュー、再来週はどうですか?」



「俺はいいけど……」




そう言ったら彼は嬉しそうに言う。




「じゃ、決定ですね!

前田課長と北野さんが行けるなら!

後輩たちは無理矢理連行しましょう」




そして、まるでスキップでもするようにノリノリで後輩に予定を聞いて回っていた。

そして、例外なく中山に噛みつかれていた。




「じゃ、中山は行かないの?」




そう言う戸崎に、




「行きますよ!

仕方ないなぁ。

行けばいいんでしょ!!」




なおも攻撃する中山。

そんな中山は、本当は行きたくて仕方がない。



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