殺戮都市
喫茶店の前を通り過ぎる東軍の人間。


南軍の人間を殺しに行こうとしているのだ。


光の壁に向かっていて、喫茶店の中に俺達がいるなんて思ってもいないだろう。


移動するには丁度良いかもしれないな。


「さて、どこに行くべきかな。少年、人が集まりそうな場所はどんな所だと思う?」


「どこに行くか決めてたんじゃないんですか?まさか適当に?」


恵梨香さんならあり得ない話じゃない。


これと言った目的を決めていたら、南軍で女の子を助ける為に、あんな目立つ場所に飛び込むとは思えないし。


行き当たりばったり……。


まあ、それが出来るのも、絶対的な強さがあっての事なのだろう。


俺なんかじゃ到底真似出来ない。


「人が集まる場所で暴れるのが一番手っ取り早いんだ。少年のように、この街に馴染めないやつを探すには都合が良いんだな」


一対一でもヒーヒー言っている俺にはとても出来ないよ。


考えてみれば、俺の日本刀と恵梨香さんのトンファーは、殺傷能力という点では大した差はないように思える。


大きな違いは身のこなしなのかな。


ガッチガチの俺とは違い、柳のようにしなやかに恵梨香さんは動く。
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