殺戮都市
「……でよ、見に行ったらすっげぇ美人なんだよ」


「マジかよ。そんな美人が貰えんの!?ガキ一人殺すだけでか」


その先に、20人ほどの人がいて、こちらに向かって歩いて来ていたのだ。


しまった……戦闘準備でざわつき始めた街に騒がしさで気付かなかった。


不用意に出てしまった俺の行動も問題だけど……大丈夫、まだ気付かれていない。


「それってさ、そのガキにソウルがあったらどうすんだ?南軍の人間なんだったら、死んだら南軍に戻るんだろ?」


「おう、だからよ、一回殺せばその美人を1日貸してくれるらしいぜ。んで、完全に殺したら美人が貰えるって話だけどよ」


俺の話をしている……それに、美人と言うのは恵梨香さんの事だろう。


葉山め、恵梨香さんを利用して俺を殺そうっていうつもりかよ。


こいつらに、俺がそのガキだと気付かれないように俯いて通り過ぎる。


こんな路地に人、人、人。


通り過ぎる人の脚が、俺の視界に次から次へと飛び込んでくる。


そして、やっとそれも途切れた時、その声が聞こえた。









「……てかさ、あいつじゃね?ほら、送られて来た写真にそっくりじゃん」







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