殺戮都市
一体何が起こったんだ。


明美さんの服が微かに切られてはいるけれど、血が流れた様子はない。


俺の日本刀が……明美さんの身体の後ろにある何かに止められたのだという事が分かった。










「やれやれ、明美さんも真治くんも、少しは落ち着いたらどうだい?」









聞き覚えのある声。


いや、それよりも、見覚えのある武器。


俺の攻撃を止めたのは、地面に突き立てられた長い武器の柄。


葉山の持っていた槍が……目の前にあったのだ。


「ちょっとおじさん!邪魔しないでよ!」


明美さんがそう怒鳴り、その背後から現れたのは……。














「二人が戦う理由がどこにあるって言うんだい?これ以上やるって言うのなら、僕だって黙ってはいないよ」















頭から白い布を被り、ゴーグルを装着したその人物は……。









誰だ?








俺の事を知ってはいるようだけど、その顔が見えないから誰だか分からない。


「とりあえず、この場を守るんだ。話はそれからだ。良いね?」


この人物が言った言葉で、ムスッとしながらも明美さんが俺から顔を逸らした。
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