殺戮都市
「おっさん、一人で足止めしようなんて何考えてんだよ……」


そう言いながらも、俺も日本刀を抜いてその隣に並ぶ。


おっさんはそんな俺の行動に驚いた様子で。


「真治くん……キミも何考えているんだ。全く」


まさか、このおっさんと一緒に戦う時が来るなんて思わなかった。


巨大な怪物もそんな俺達に気付いたようで、その巨体を揺らしながらこちらに向かって歩いて来る。


何も持たない怪物がポーン、槍と盾を持った怪物がナイト、だったらこいつは……。


「ルークってわけか。だから頑丈そうなんだな」


「真治くん、キミに言う事じゃないかもしれないけど、僕達の役目は皆の避難だ。無理して殺そうとしなくて良いからね」


「分かってる、おっさんも気を付けて」


武器を構える俺とおっさんに、徐々に速度を上げてルークが迫る。


ズシンズシンと地面を震わせて。


そして、大きく拳を振り上げたかと思うと、倒れ込むように俺達目掛けて拳を振り下ろしたのだ。


辛うじて……日本刀のおかげで辛うじてだけど、拳の動きが見えた。


素早くそこから飛び退いて、拳が地面に打ち付けられるのを見て、その手に斬り掛かった。
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