殺戮都市
「詳しく聞いてなかったね。キミは何も知らないみたいだけど、今までどこにいたんだい?まるで最近この街に来た人達のようだ」


結構前からあの怪物は存在していたのか。


「北軍の一番強いやつと戦って……相手を殺しはしたんだけど、俺も死んじゃってさ。気付いたらひと月経ってたみたいなんだ」


その人の強さによって、復活するまでの期間が変わる。


そうとしか思えないんだよね。


あの時、俺は狩野に身体を支配されていて、その強さを判定されたとしたら、とばっちりも良い所だ。


きっと俺なら、二日や三日で復活していたに違いない。


「ちょ、ちょっと待て!あんたが松田を倒したってのか?冗談だろ……」


この北軍の男も、驚いたような表情を浮かべて俺を見る。


そりゃあ、勝てるはずないぜ……と、諦めにも似た溜め息を吐いて。


「だったら知らないのも無理はないね。この怪物は、二週間前に突然現れたんだ。以前、西軍があった場所からね」


俺が目覚めるまでに、そんな事があったのか。


時の流れに取り残されて、俺の知らない所でこの街は変わっている。


怪物が街の中央部だけでなく、いろんな所に進出している事から、俺が死んだ時の街とは違うという事は分かっていたけど。
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