サヨナラと秘密を用意して。


久しぶりに会う陸。

声も抱きしめてくれる腕も、全部が懐かしく感じた。

離れてたのなんてほんの少しだったのに。

陸は、手術の費用を持ってきた。

「あお、これ。本当に悪かったと思っている。
でも、相談して欲しかった。産めるとか産めないとかの前に。
俺はそんなに頼りないか?俺はこの1週間程考えてたんだ。
あおが望むなら離婚したっていい、と。
それ程あおが俺の中で大きくなっていたんだ」

「とりあえずお金は半分こにしよ?
それに、そんな事言うのは反則だよ...。
一緒にいたいけど、陸はそんな事しちゃダメだよ...」

「あお...。お金は全部受け取っておいて。
今すぐ結論ださなくていいから、考えておいて」

「あおの気持ちは変わらないよ。
これから、また新しい関係作っていこう?」

「わかったよ。新しくいい関係が作れたらいいよな」


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