恋の神様はどこにいる?

『どうすればいいの?』

『どうすればって、そんなこと自分で考えなさいよ!!』

『それができないから困ってるんでしょ!!』

『私にだってわかるわけ無いでしょ。私も私なんだから』

なんて。心の中でもうひとりの私に問いかけても埒が明かなくて、今から面接だというのに悲しくなってきてしまった。

「おまえ、ひとりで何考えてんの? 心して入れって言ったのはな……」

「まあぁぁぁ~、この子が志貴が連れてきた女の子? 千里から話は聞いていたけど、こんなに可愛い子なんて、お母さん嬉しいわ~」

「え? あの、これは一体……」

突如として現れた女性に身体中あちこち触られて、わたくし只今茫然自失の体。

何がどうなっているのか全くわからない私に、志貴が近づいて耳打ちした。

「だから、心して入れって言っただろ」

志貴はため息混じりにそう言うと、少し申し訳無さそうに私を見つめた。

そういうこと……。

私はてっきり、何か恐ろしいことが待っているんだと思っていたけれど、志貴の言う心してっていうのはこの事だったのね。

確かさっき『お母さん、嬉しいわ』って言ってたような。ということは……。

この天真爛漫さ爆発のこの人が志貴のお母さんで、奥のソファーに座っているのが志貴のお父さん。いわゆるこの華咲神社の宮司さんと言うわけだ。

さっきまでの緊張はまた違う形となって私の中に舞い戻ってきて、一気に顔が強張ってしまう。



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