愛情の鎖

わぁ…此処がコウさんのへ、や?

一歩中に踏み入れ、くるりと辺りを見回してみると何もない。

とても殺風景な部屋が視界に入り、少しビックリしてしまった。

とりあえずパッと見てあるのは黒色の革張りのソファーと50インチほどありそうなテレビだけ。

ちょうどその間にローテーブルが置いてあるけれど、まるで生活感がない。

もっと奥に進み興味津々に覗いて見たけれど、食事をするデーブルや椅子、観葉植物やその他のインテリアなどは一つも見当たらなかった。


へぇ…

うちとほぼ同じ間取りでもこんなに雰囲気って変わるんだね。

当たり前だけど、住む人によってここまで違う雰囲気を見られるのはちょっと面白い。

でもなんだかコウさんらしい部屋といえば部屋だけどちょっと殺風景すぎない?

妙な違和感を感じながらも男の人の一人暮らしってこんなものかもしれない。

そもそもコウさんが引っ越してきたのはまだ半年とちょっと。

あの淡白なコウさんからイメージしたらこれくらいがしっくりときて頷ける。

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